【IT業界向け志望動機】未経験や第二新卒でも納得してもらえるコツ、まとめました
IT業界に転職したいけど、未経験だと難しいだろうな…と諦めていませんか?
IT業界の採用の現状を知れば、未経験でもチャンスがあると思えるはずです。未経験の人に向け、IT業界の志望動機を書くポイントなどをご紹介するので、是非一度目を通してみてください。
この記事のもくじ
IT業界の志望動機で重要なのは、理由より将来像
IT業界の志望動機において、重要視されるのは興味をもったきっかけではなく、これから何を成し遂げたいのかということです。
ITの進歩により、私たちの生活は格段に便利になりました。
そして、これからもっと便利に、さらに豊かになっていく大きな可能性を秘めています。そういったITの力を理解し、その中で自分がどうありたいのか、世界はどうあるべきなのか、どうしていきたいのか、などを明確にしておきましょう。
日々変化しているIT業界では、常にアンテナを張り巡らせ、変化に対応する必要があります。
しかし、ただ技術だけを追い求めても、その先に目指したいものがなければ、宝の持ち腐れになってしまいます。「ITというツールを使って自分がどう貢献したいのか」、「どんな世界を作りたいのか」など理想の将来像をしっかり持っている人が求められているということを理解しておきましょう。
IT業界未経験でも納得してもらえる志望動機
IT業界と言っても、その分野は多岐にわたります。Web系や通信・情報処理、ソフトウェアやハードウェアなどの大きく4つに分類されますが、いずれの分野でも必要とされる人材には、以下のような特徴があります。
- 好奇心旺盛(学習意欲、情報収集)
- 論理的思考(現状分析から改善提案)
- 精度の高いアウトプット(ミスの少なさ)
- 根気強さ(コツコツ地道な作業を継続できるか)
これらの特徴を見てみると、経験関係なく、持ち合わせているものもあるのではないでしょうか?
そうです。未経験でも、活かせる経験やスキルがあるのです。課題発見から改善策の提案により効率化を成し遂げたり(論理的思考)、毎朝異業種のニュースをチェックし、その情報を活かして提案していた(好奇心旺盛)など、上記と照らし合わせて具体的なエピソードを盛り込みながら志望動機を作成しましょう。
それに加えて、やる気や熱意を感じ取ってもらうことも重要です。「未経験OK」としている企業の中には、人材不足のため、教育に十分な時間を確保できないこともあり、スキルや知識がない未経験者に、仕事を振る可能性もあります。
そんな事態に備えるとともに入社後の自分のためにも、知識やスキルの習得に努めることをおすすめします。そういった自発的な行動は、やる気や意欲を伝える重要なエピソードにもなるので、しっかりアピールしましょう。
面接前の企業研究が志望動機の納得度を高める
IT業界に限らず、面接で必ずと言っていいほど聞かれるのが、志望動機です。企業側にとって、それだけ重要視していると言えます。では、どのような志望動機であれば、企業側は前向きに受け取ってくれるのでしょうか?
「それうちじゃなくても良いよね」と言われないように
志望動機で一番よくないのは、「どこの会社でも当てはまる具体性のない」ものです。自社でなければならない理由が不明瞭=入社意欲が低いとみなされ、書類選考で落とされてしまう可能性が高くなってしまいます。
そうならないために、事前にしっかり企業研究をしておくことが大切です。企業研究とは、企業の理念や方針、注力事業や今後の展望などを理解することです。企業研究で得たそれらの情報と、自分の将来像と照らし合わせれば、おのずとその企業をする理由が見えてくるはずです。
志望動機には、企業の方針や今後の展開などを踏まえ、自分が何を成し遂げたいのかを盛り込むようにしましょう。そうすれば、自社でなければならない理由がある=入社意欲が高いとみなされ、次のステップに進める可能性が高まります。
よって、方針や今後の展開などの会社固有の情報と自分がその会社でやりたいことは、合致していることが非常に重要です。
志望動機は「自分なりにどれだけ考えたか」で評価される
繰り返しになりますが、志望動機は入社意欲を図る要素として、重要です。
採用担当者は、何百、何千人の志望動機を見ているプロです。自社に入りたいという意欲がどれくらいあるかは、志望動機を見ればある程度は分かってしまいます。
未経験というハンデを背負ってでもこの会社に入社したいという意欲が伝わるよう、今の自分が持っているものと志望する企業の考え方や今後の方向性をきちんと理解し、なぜ応募したのか、どのように活躍できるのかを自信をもって伝えましょう。
自分なりに精いっぱい考えたことであれば、面接などで伝える際にも想いや、熱意が伝わりやすくなるので、時間をかけて納得いくまで考えてみましょう。
未経験でIT業界に飛び込む人のための志望動機例
ご存知の通り、私たちの生活の中にはIT製品があふれています。携帯電話やATMをはじめ、企業のネットワークシステムなど多岐にわたります。
IT業界の市場規模は年々拡大していますが、慢性的な人材不足にあるのが現状です。そのため、「未経験OK」という求人もたくさん出ています。
これまでのポイントを踏まえ、IT業界未経験の人の志望動機例を主な職種ごとに紹介していきます。
例[1]Webディレクター編
私は現職で営業事務として、顧客管理や社内の備品や文書の管理などを担当しております。業務の一環として社内ホームページの更新作業に携わるうちにWebサイトの制作に興味を持つようになり、Webの専門学校で〇〇コースを受講しました。現在、Webディレクター試験合格に向けて勉強中です。
今回、貴社でWebディレクターアシスタントを募集していることを知り、Webディレクターへの登竜門と考え、志望させていただきました。未経験ではありますが、現職で培った管理能力を活かしてWebディレクターを補助するとともに、将来的にはWebディレクターとして活躍したいと考えております。
必ず盛り込みたいポイント
さまざまな業種のスタッフやスケジュールなどを管理するマネジメントスキルが問われるWebディレクター。業務において、何かしらを管理した経験があるのなら強くアピールしましょう。ない場合は、コミュニケーションスキルをアピールして吉。
例[2]Webデザイナー編
現在、紙媒体において〇〇のデザインを担当していますが、Webデザインの自由度、将来性に強く惹かれています。そこで、働きながらWebの専門学校に通い、この度無事卒業することができました。
貴社の●●サイトをいつも利用させていただいており、非常に使いやすく、かゆいところに手が届く素晴らしいサイトだと感じております。自らがサイト作りに携わり、自分自身がユーザーとして利用して感じた喜びを、一人でも多くの人に感じてもらいたいと思い、志望いたしました。御社が目指しておられる「ホテル探しをより楽しく、より簡単に」というコンセプトに沿ったサイトを作り、一人でも多くの人の笑顔を生み出す仕事をしたいと思っています。
また競合サイトも含めてサイトの比較表を作成し、各サイトの強みや弱み、改修案なども独自でまとめています。
IT業界は未経験ですが、3年間のデザイナー経験でクライアントに寄り添うことによって培った課題発見力と問題解決力を活かし、より良いサイト作りに貢献できると考えています。
必ず盛り込みたいポイント
未経験→Webデザイナーの志望動機は、「(人よりも)どう努力したか」「(人よりも)今後どう努力するか」を盛り込むことがポイントです。ただし、実務においては、デザインの知識以外にもJavaScript等の基本的なプログラミングの知識などが求められることがあるので、企業が求めているスキルを研究した上で臨機応変に志望動機に組み込みましょう。
例[3]プログラマー編
様々なものがIT化され便利になっていますが、高齢化が進み、情報弱者が置き去りになってしまっている現状もあります。私は、誰もが必要とする分野におけるIT事業に興味を持っております。
公共性の高い大規模なシステム開発をされている貴社でシステム開発に携わり、今まで以上にITの恩恵を受けやすい環境を作っていきたいと思っています。IT業界は未経験ですが、1年前からプログラミングスクールに通い、●●言語と××言語の習得を目指しています。また同時に、業界研究を進め、現状と今後について理解を深めています。
これまで営業事務として努めてまいりました。契約書や請求書などの作成業務のミスは、関係者に多大な迷惑をかけてしまうため、ミスなく正確な仕事をすることに注力してきました。その力をシステム開発業務にも活かし、事業を支える人材になりたいと思います。
必ず盛り込みたいポイント
プログラミングは扱う案件によってプログラミング用語が異なるので、自分が学んでいる(学んだ)用語と転職希望先の企業が使っている用語に隔たりがないかどうか事前に調べた上で志望動機に組み込むことが重要です。また、これまでの経験をプログラマーの仕事にどう活かせるかについても考えてください。
例[4]システムエンジニア(SE)編
前職では、アパレルメーカーで企画を担当していました。お客様の要望を商品づくりに活かす、という意味では、顧客の問題を解決するためにプログラマーなどの関係者と共にモノをつくり上げるシステムエンジニアの仕事に共通していると考え、志望いたしました。プログラミングの実務は未経験ですが、独学でHTMLやC言語、PHP、JAVAなどを学んでおります。貴社が運営するアパレルに特化した口コミサイトでは、アパレルで3年間培った商品知識も活かせると考えています。
必ず盛り込みたいポイント
独学やスクールなどでプログラミングの経験があるのであればそれを盛り込むこと、そして、なぜシステムエンジニアに興味を持ったのか、理由を明記することが重要です。前職(現職)との共通点に結びつけることができたらなおベストです。
例[5]セールスエンジニア(技術営業)編
現在、国内の飲食メーカーで営業を担当しています。業務でさまざまなクライアントと接するうちに、さらに幅広い視点でヒトに貢献し、モノを広めたいと考えるようになりました。そこで、複数の異業種クライアントを顧客としてワールドワイドに事業を展開する貴社が技術営業を募集していると知り、応募させていただきました。
セールスエンジニアとしての実務経験はありませんが、グローバル化を推進する貴社においてワールドワイドに活躍するべく、英語の習得はもちろん、現在中国語のスクールにも通っております。
貴社では、現職で培った営業力・コミュニケーションスキルを発揮しながら、技術の説明だけにとどまらず、ソリューション提案・コンサルティング提案なども行い、クライアントの問題解決に貢献したいと考えています。
必ず盛り込みたいポイント
セールスエンジニアは、自社のサービスやソフトウェアを顧客に売り込むことが主な業務となります。そのため、営業的な要素(=コミュニケーションスキル)は必ず盛り込むようにしましょう。また、転職後にどのような展望を持っているのか、将来性を感じさせる志望動機を作りこむことが重要です。
例[6]ITコンサルタント編
現在、社内SEとして主にヘルプデスク業務を担当しています。自分の技術が社内から評価され、感謝される時に仕事のやりがいを感じています。この技術をさらに踏み込んだ領域で活かせないかと考え、ITコンサルティング職を志望いたしました。
貴社は、グローバルにITコンサルティングを展開しています。学生時代にオーストラリアに2年間留学していたこともあり、語学力を活かし、世界を股にかけたITコンサルティングに挑戦したいと考えています。実務未経験ではありますが、社内SEとして3年勤務した経験と語学力を活かし、今後は世界の顧客に貢献したいと考えています。
必ず盛り込みたいポイント
一般的には全くの未経験からITコンサルタントを目指すことは難しく、多くはSEやエンジニアからの転職となると思います。なぜITコンサルタントを目指そうと思ったのか、自分のスキルをどのように活用できるか、自分の市場価値に触れつつ、応募する企業のニーズに即した志望動機としましょう。
最後に、どの職種を目指すとしても、志望動機には必ず「その会社である理由」を盛り込むようにしてください。それがないと、使いまわしていると思われてしまい、印象が悪くなってしまうので、注意しましょう。
必ず「その会社である理由」を盛り込むようにしてください。それがないと、使いまわしていると思われてしまい、印象が悪くなってしまうので、注意しましょう。
まとめ
私たちの生活と切っても切れないIT業界は、年々拡大していますが、慢性的な人手不足という問題も抱えています。
だからこそ、未経験の人にもチャンスがあるのです。
未経験をネガティブに捉えず、活かせるスキルや経験はないか、少しでも早く活躍できるように取り組んでいることなどを、前向きに伝えましょう。
企業の方向性を踏まえた内容になっていれば、入社後活躍してくれそうな人材だ、と感じてもらえるはずです。自分と企業としっかり向き合い、納得のいく志望動機を作り上げましょう。