契約社員と正社員の違いは実際大きい?正社員登用前提は信用できる?【はじめての転職Q&A】
現在第二新卒や既卒で就職活動をされている方の中は、「正社員」や「契約社員」といった雇用形態で迷ってしまって前に進めないというという方もいらっしゃるのではないでしょうか。「契約社員でしか採用していないから、今回は見送るか…」と思っている方は、契約社員として入社するとどのような点がマイナス家までよくご存知でしょうか。今回の記事では、そんな正社員と契約社員の違い、そして気になる「正社員登用前提」について解説します。
この記事のもくじ
契約社員と正社員の大きな違いはズバリ
契約社員として勤務することに躊躇している方は、なぜ躊躇するのでしょうか。きっとそれは契約社員と正社員における最大の違いによるものなのではないかと思います。
契約社員と正社員における一番の違い、それは「雇用期間」です。正社員として企業に入社した場合、特殊なケースを除けば基本的に雇用期間に制限はありません。(終身雇用という制度は日本においても終焉を迎えつつあるので、必ずしも定年まで安泰という意味ではありません。)しかし、契約社員として入社した場合には契約期間というものが存在し、満期を迎え企業が再度更新したいと思わない限り「雇い止め」すなわち契約の終了となります。
契約社員として勤務していても、正社員として勤務していても、基本的に業務内容には大きな違いはありません。しかしながら契約社員であれば「いつか契約が終わり、この企業では働けなくなるかも知れない」という不安を持ちながら業務に従事することになります。
働き方は契約社員と正社員でどう変わる?
働き方においては、契約社員と正社員で実際にどのような違いがあるのかをご存知でしょうか。場合によっては正社員として勤務するよりも契約社員として勤務するほうが、メリットが多いケースもあるのでよく確認しておきましょう。
働き方の違いその1:転勤の可能性
企業の事業内容によっては転勤が伴います。正社員である場合、会社の指示であれば原則としてその指示に従って異動するのが一般的です。しかしながら、契約社員であれば予め契約した内容で想定していなかった転勤はまず起きないので勤務地は安定しています。
働き方の違いその2:人間関係
誰にでも苦手な上司や同僚はいるものです。しかしながら、それを理由に退職することはできないので正社員であれば基本的にオトナな対応で乗り越える、もしくは耐え忍ぶ必要があります。しかし、契約社員であれば定期的に勤務先を変えることができるので、一定期間我慢すれば人間関係をリセットすることができます。
働き方の違いその3:副業の可否
企業の正社員として勤務すると、一般的には副業が禁止される傾向にあります。しかし、契約社員であれば契約段階でそれが禁止されていなければ自由副業をすることができます。副業をすることで収入をプラスできるだけでなく、自分のつけたいスキルも同時に向上できるので一石二鳥と言えます。
雇用条件では契約社員より正社員の方が有利?
当初思っていたよりも、契約社員として働くことにもメリットがあるということがおわかりいただけたのではないでしょうか。それでは続いて、気になる雇用条件の違いについて解説します。
雇用条件の違いその1:雇用期間の有無
正社員は入社すれば原則的に定年までその企業で勤め上げることができます。しかし、契約社員という入社の方法である場合には契約する期間が予め定められ、その期間が終了するタイミングで契約を継続するか否かは企業に決定権があります。勤務実績に優れており企業として継続して勤務してもらいたいと思ってもらえれば再度契約をしてもらえますが、そのような評価がなかった場合、もしくは企業の業績が著しく落ち込みコストカットの必要が出た場合には契約満期とともに退職となります。
雇用条件の違いその2:賞与の有無
正社員として入社した場合、企業のルールにもよりますが夏季・冬季のボーナス、そして個人成績をベースとしたボーナスを支給されるのが一般的です。一方、契約社員で入社した場合にはボーナスは支払われても個人の業績に応じて支払われる「業績賞与」や、企業の業績が伸びたことで支払われる「決算賞与」などは一切支払われないのが一般的とされます。
雇用条件の違いその3:退職金の有無
正社員として働くことのメリットとして退職時に支払われる退職金があります。こちらに関しても、契約の際に特別なことがなければ、基本的に契約社員は「契約満了」とされるだけで退職金は支払われません。
将来性だとやっぱり契約社員より正社員?
働き方や雇用条件の違いを詳しく見てみると、やはり正社員の方が全般的に条件としては整っているという印象ですよね。それでは続いて「将来性」という観点から解説しましょう。
先にご説明したとおり、契約社員として働くことの一番のデメリットは「契約が有期であること」です。どんなに努力して成績を残しても、企業として契約継続を希望しなければ契約満期で仕事はおわりになってしまいます。そういった点から、なかなか安定した職業に就いているとは良いにくい状況でしょう。
ただし、今後一定の金額を貯金して海外留学がしたい、もしくは起業したいという方や、スキルを習得して独立したいという方には、期限をもって働くことが出来るので将来性という意味でも十分な条件を持っているという考え方もあります。契約期間が有期であるという点は、今後の自分の将来像によってはプラスにもマイナスにもなるということです。
正社員登用前提って言われて契約社員になった場合は…
求人情報を見ていて気になるのが「正社員登用前提」という言葉なのではないでしょうか。とくに、正社員として就職したいけれど契約社員での採用しかないという状況の方はなおさらでしょう。このような状況で、「正社員登用前提」と記載された求人に飛びつくのは早計です。
なぜならば、現状企業側が「数年間の経験を経たあとには正社員として雇用したい」という意思を持って採用活動をしていたとしても、それがいつまで有効かはわかりません。契約する際に、契約の条件として「絶対に○年後には正社員として雇用する」という記載がない限り、あくまでその時点での「予定」でしかないからです。その後の企業の業績悪化や人員過多によってその話がなくなってしまう場合も大いにありえます。
まとめ
現在就職活動をしている方の中には契約社員として手っ取り早く就職するか、もしくは正社員として雇用してもらえる企業と出会うまで地道に就職活動を続けるべきか迷っている方もいらっしゃることでしょう。今回の記事を読んで、ご自身のキャリア、そして人生プランには正社員としての就職、契約社員としての就職、どちらが一番適していると感じられましたか?その答えをもとに就職活動を進めれば、きっと天職といえる働き方に出会えるはずですよ!