就活で健康診断書を求められたけれど…。どう提出する?何を見られる?

(最終更新日:2020/10/21)

就活で健康診断書を求められたけれど…。どう提出する?何を見られる?のイメージ

選考が進んでいく中で、健康診断書の提出を求められ、どうしたらいいか分からずに困った、という経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

「そもそも健康診断書って何?」
「どうすれば手に入るの?」
「健康状態は選考に影響するの?」
など、分からないことや不安に感じたこともあると思います。そういった疑問に、ひとつずつお答えしていきます。

時期や状況にもよりますが、書類の準備に少し時間がかかる場合があるため、提出を求められた際に備えて、対応方法をチェックしておきましょう。

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この記事のもくじ

就活で健康診断書の提出を求められたけれど…どうすれば?

従業員の健康状態を把握しておく必要性を感じている会社の場合、健康診断書の提出を求められることがあります。その場合に、何をどうやって準備すればよいのか、確認していきましょう。

まず、健康診断書とは何かというと、現在の健康状況の診断書で、健康診断を受けた後に発行される書類です。健康診断書とは似たようなもので、健康診断証明書という書類もあります。

健康診断証明書は、定期健康診断で得られた所見を元に、保健管理センターが発行する証明書のことを指します。対応方法が異なるため、提出を求められた場合は、念のためどちらの書類なのかを確認しましょう。

新卒の場合は、大学の年度初めに健康診断が実施されており、大学の窓口などで比較的簡単に発行することができます。費用も数百円程度なので、負担も軽いですね。提出を求められた場合は、最新のものを提出します。複数の企業から提出を求められる場合もあるので、数枚ストックを持っておくと、スムーズに対応できると思います。

第二新卒や既卒の対応方法は、後で詳しく紹介するので、そちらを参考にしてください。

健康診断書の提出を求められた場合は、速やかに対応し、提出するようにしましょう。

提出するのは健康診断書の原本

企業によっては、コピーでもOKという場合もありますが、基本的には原本を提出しましょう。健康診断書は、あなたの重要な個人情報です。そのため、原本の提出を求められることが多いです。

新卒の人が大学の窓口で発行する場合は数百円で発行できますが、それ以外の場合は、1枚あたり500円~2,000円程度が必要になるようです。

また、有効期限が厳密に決められているわけではありませんが、一般的には3か月以内に発行されたものを有効としています。企業は、今のあなたの健康状態を把握するために提出を求めるわけですから、1年以上前のものを提出することはしないようにしましょう。

健康診断の費用は掛かりますが、できる限り最新の情報を提供するようにしましょう。

第二新卒や既卒が提出する健康診断書はいつ取得する?

大学の窓口などで簡単に発行できる新卒と違い、既卒や第二新卒の場合は、基本的には自ら健康診断を受ける必要があります。そのため、健康診断の予約から健康診断書の発行まで、自分で対応する必要があるので、流れと注意点を確認しておきましょう。

検査内容を確認

検査内容については、企業側から指示があることもあります。その場合は、指示に従い、病院にも対応可能か確認し、検査依頼をしましょう。

追加料金がかかる場合もあるので、費用面も併せて確認しておきましょう。特に指示がない場合も、念のため検査内容について確認しましょう。書類の提出後、情報が足りないと指摘を受けたら、また検査を受けなければならなくなり、二度手間になるからです。

特に指定のない場合は、雇入時健康診断(一般的な健康診断項目)の項目に則って検査を受ければ問題ないでしょう。

雇入時健康診断の検査項目

労働安全衛生規則第43条では、事業者が労働者を雇う時に、労働者に対して雇入時健康診断を行うことを義務付けています。検査項目は11種類あり、検査項目の省略は禁じられています。

なお、雇入時健康診断の目的は、入社時の適正配置、入社後の健康管理に役立てることにあります。

1.既往歴および業務歴の調査

雇入時・定期健康診断時に必須の検査(問診)です。今までに罹った疾患や業務歴(健康への影響があり得る過去の業務)の有無に併せ、現在の健康状態も調査します。

2.自覚症状、他覚症状(所見)の有無の検査

雇入時・定期健康診断時に必須の検査(問診)です。自覚症状(自分自身が病気かな?と思う症状)と他覚症状(医師の所見によって確認される症状)を検査します。

3.身長、体重、腹囲、視力、聴力(1,000 4,000Hz)の検査

雇入時・定期健康診断時に必須の検査(体重・視力・聴力)です。身長については、20歳以上は医師の判断により省略可能です。定期健康診断においては、腹囲は下記の場合に限り、医師の判断により省略可能です。

  1. 40歳未満の人(35歳を除く)
  2. 妊娠中の女性など、その腹囲が内臓脂肪の蓄積を反映していないと診断された場合
  3. BMIが20未満の人
  4. BMIが22未満で、自ら腹囲を測定し、その値を申告した人
4.胸部X線検査

雇入時は必須の検査です。定期健康診断においては、40歳未満で下記に該当しない場合、医師の判断により省略可能です。肺炎や肺がんなど、胸の疾患の有無を調べます。

  1. 20歳、25歳、30歳、35歳の人
  2. 定期的に検査する必要のある職場で働いていた
  3. 3年に1回のじん肺健康診断の受診対象とされている
5.血圧測定

雇入時・定期健康診断時に必須の検査です。動脈と心臓に関する疾患が発症するリスクを確認するために行います。高血圧は成人病のリスクが増大します。

6.貧血検査(Hb、RBC)

雇入時は必須の検査です。定期健康診断においては、40歳未満の人(35歳を除く)は、医師の判断により省略可能です。貧血の有無を調べます。

7.肝機能検査(GOT、GPT、γ-GPT)

雇入時は必須の検査です。定期健康診断においては、40歳未満の人は医師の判断により省略可能です(35歳除く)。肝機能障害を把握し、就業上の措置などを行うことを目的に実施します。

8.血中脂質検査(TG、HDL-cho、LDL-cho)

雇入時は必須の検査です。定期健康診断においては、40歳未満の人は医師の判断により省略可能です(35歳除く)。動脈硬化の原因となる高脂血症を把握するために行います。

9.血糖(空腹時血糖値)検査

雇入時は必須の検査です。定期健康診断においては、40歳未満の人は医師の判断により省略可能です(35歳除く)。検査結果は、主に糖尿病の診断に用いられます。

10.尿検査(糖、蛋白)

雇入時・定期健康診断時に必須の検査です。尿中の糖および蛋白の有無を検査します。

11.心電図検査(安静時)

雇入時は必須の検査です。定期健康診断においては、35歳未満、36~39歳の人は、医師の判断により省略可能です。心臓の異常などを把握するために行います。
参照:労働安全衛生法に基づく健康診断の概要

病院の予約

企業側から病院の指定がある場合もありますが、多くの場合は、健康診断を受けるために、取り扱っている病院を探して、予約をしなければなりません。

基本的に、対応可能な病院がほとんどですが、予約なしで診断をしてくれる病院はほとんどないので、注意しましょう。

複数社に提出を求められた場合、再発行しなければならないこともあるため、できるだけ近くの病院で検査を受けることをおすすめします。

予約する場合の注意点

予約する時期には注意が必要です。タイミングによっては、健康診断の予約が取れないケースもあります。

1年間で見ると、年度末から年度初めにあたる2月~4月は、企業からの申し込みが少ないため狙い目のようです。1か月単位で見ると月初、1週間単位でみると月曜か火曜、1日単位でみると午後の方が比較的空いているようです。

検査自体にも数時間かかるため、その点も踏まえて予約をするようにしましょう。

万が一、予約が取れず、提出期限に間に合わない場合は、その旨を早急に企業へ伝えましょう。併せて、いつ頃提出できるのかも伝えられるよう、予約する際にスケジュールを確認しておきましょう。

健康診断書の発行日も要確認

また、健康診断当日に健康診断書を受け取れないこともあります。1~3日かかることもあるため、予約時に確認しておきましょう。

企業側から指定された提出期限に間に合わなければ意味がないので、提出を求められた場合に備えて、早めに健康診断を受けておくのもよいかもしれませんね。

病院によっては当日発行が可能なところもあるかもしれないので、事前に調べておくと、いざという時にスムーズに対応できるでしょう。

必要な費用

検査内容や病院によっても違いますが、健康診断には7,000~15,000円ほどの費用がかかります。さらに、診断書を複数枚発行する場合には、追加で発行料金が必要になる場合もあります。

中には、検査費用を企業側で負担してくれるケースもあるため、念のため確認してみてもいいかもしれませんね。その場合、領収書提出する必要があるため、しっかり保管しておきましょう。

現職(前職)の健康診断書

第二新卒の場合は、現職(または前職)で健康診断を受け、健康診断書を発行してもらっていた場合、その書類を提出することができます。

ただし、発行日が3か月以内のもので、企業が指定した項目が含まれていることが条件です。企業によっては、半年以内であればOKというケースもまれにあるようなので、念のため確認してみてもいいかもしれません。

健康診断書の提出には、お金と時間がかかるので、あらかじめ準備しておくことをおすすめします。

健康診断書が就活に影響を及ぼすことはない

持病がある場合などは、健康診断書を出すことによって、悪影響を及ぼしてしまうのではないかと不安に思っている人もいるかもしれません。

厚生労働省は、健康診断書を採用の判断材料に使うことを禁止しています。そのため、健康状態によって、選考結果が変わることはありません。

また、健康診断書の提出を求められるのは、ほとんどの場合が内定後、早くとも最終面接の前後あたりです。書類選考や一次面接などで提出を求められることはありません。採用する方向性で考えているからこそ、確認しておきたい、という企業側の意向であることを理解しておきましょう。

精神的な疾患がある場合の影響は?

健康診断の際、医師から既往歴を調査されますが、うつ病や双極性障害などの精神疾患の既往歴などを正直に話す必要はあるのでしょうか。

結論から言うと、話す必要はありません。診断書に記載されることで、就職が不利になる可能性が高くなります。つまり就職に及ぼす影響はかなり大きいです。

ただし、精神疾患の既往歴を隠して入社できたとしても、入社後に同じ疾患で苦しみ、退職してしまうケースが多いことも事実です。確実にその可能性がないと断言できない場合は、内定後に会社の産業医に相談するようにしてください。

また、現職(前職)の健康診断書を提出する際は、精神疾患が記載されている恐れがあります。その場合は、改めて検査し直した方が無難でしょう。

肩こりや腰痛、腱鞘炎などの職業病は既往歴とするべき?

腰痛などの職業病を患っている場合、それを既往歴とするかどうかはケースバイケースです。

就職先における業務が、職業病再発/悪化の可能性があるのなら、それは事前にアナウンスしなくてはなりません。就職に影響を及ぼすことは明らかですが、理解してくれて配置換えを検討してくれる会社もあるかもしれません。

一方、職業病とまったく関係のない業務であれば、既往歴とする必要は特にないでしょう。

健康診断で異常が見つかった場合は?

前述のとおり、健康診断書は採用の合否には関係ありません。ただし、業務内容によっては例外もあります。

例えば、タクシーやトラックのドライバーであれば、極端に視力が悪いようでは業務に支障をきたすため、採用を見送られる可能性も十分にあります。
なお、異常が発覚しても改善の見込みがある場合、業務に支障をきたす可能性がない場合などは、合否への影響はないので安心してください。

まとめ

持病や健康状態は、厚生労働省の方針によって、選考には影響しません。あくまでも企業側があなたを仲間として受け入れることになった場合に備えて、把握しておきたいという思いがあるからです。健康診断書の提出を求められた場合は、速やかに提出しましょう。

また、古いものだと健康状態が変わっている可能性もあるため、3か月以内の健康診断結果を提出するように努めましょう。

健康診断と診断書の発行には、お金と時間を要します。提出を求められた場合に備えて、病院を調べるなど、事前にできることは対応しておきましょう。できれば、予約しやすい時期や時間があるタイミングで、健康診断を受けておくことをおすすめします。

選考に影響がないからと気を抜かず、ひとつひとつの対応を見られていることを意識して、丁寧にスピーディに対応しましょう。