履歴書の特技欄、趣味欄、本人希望欄。より好印象を与える書き方例

履歴書の特技欄、趣味欄、本人希望欄。より好印象を与える書き方例のイメージ

転職・就職活動のスタートに必要となるのが「履歴書」です。
一般的に学歴や職歴はもちろん、志望動機や資格を書き込む欄が設けられています。こういった仕事に関する項目は比較的書きやすいものですが、一方で「特技」「趣味」「本人希望欄」など一見すると何を書いたら迷ってしまうような項目もありますよね。

今回は、これらの項目を効果的に、よりあなたの魅力が伝わるようにするポイントをお伝えします。履歴書のすべての項目を使って、採用担当者にアピールしていきましょう!

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この記事のもくじ

履歴書でも上手に自己PRできることを優先させる

志望動機や経歴などは、履歴書を書く際にしっかりと内容を考えてからまとめていく人が多いでしょう。一方で、趣味や特技の欄はそんなに深く考えずに記入していたという人もいるのではないでしょうか?

「趣味」「特技」と聞くと、就職活動とあまり関係がないように思いますが、実は採用担当者に自分の能力や人柄をアピールするための重要な項目として使えるのです。書き方や内容を工夫して、面接の雰囲気や印象を良くしていきましょう。

履歴書の「特技」欄には何を書く?

「特技欄」は、自分が得意なことを通じて、採用担当者へアピールするための項目です。志望する業界や業種に関する特技や、自分のアピールつながる特技などを書くと良いでしょう。

例えば、IT企業へ送る履歴書の場合、「プログラミング」を特技として書けば、採用担当者が「会いたい!」と思ってくれる可能性が高まります。しかし、志望企業がプログラミングに関係ない業種であれば、その特技に関してあまり関心を持ってもらえないかもしれません。なぜなら、入社してもその特技を活かせる場面がほとんどないからです。

つまり、企業にとっての魅力的な特技は、業界や職種によって異なるということです。その点をおさえて、応募する企業ごとにどんな特技を書くのが良いのか考えてみるのがよいでしょう。仕事に活かせそうな特技を記入することで、採用担当者に「会ってみたい」と思われる履歴書になるはずです。

履歴書の「趣味」欄をうまく自己PRにつなげるには?

「趣味欄」には、好きなことだけではなく、「この趣味を通じて自分がどのような経験・成長を得たか」を合わせて書くことで自己PRにつなげることができます。

履歴書によって記載欄のスペースが異なるので、大きさに合わせてエピソードや一言を添えるようにしましょう。

例えば「アウトドア」を趣味として記入する場合、「不便な環境の中で、さまざまな工夫をして楽しむことが好き」と書けば「創意工夫ができる」ことをアピールできますし、「グループキャンプを企画し、みんなが楽しめる雰囲気づくりを心がけている」と書けば「リーダーシップ」をアピールできます。

同じ「アウトドア」の趣味でも、書き方の工夫ひとつであなたの魅力をしっかりと伝えることができるのです。

履歴書の「本人希望欄」は正直に何でも書く?

「本人希望欄」とは、「絶対に外せない最低限の条件」と「連絡可能な時間帯」の2点を書く欄です。

「絶対に外せない最低限の条件」とは、子育てや介護など家庭の事情で勤務時間・勤務地を限定するしかない状態のときに記入するものです。採用担当者が納得できる内容になるように心がけましょう。

また「連絡可能な時間帯」とは、面接などに関する連絡を確実に受け取れる時間帯を記入するものです。さらに入社可能日や、複数の求人が出ている場合には希望する職種もこの欄に記入するようにしましょう。

もし何も書くことがない場合は「特になし」ではなく「貴社の規定に従います」と書くとスマートな表現に見えます。

より好印象を持ってもらえる特技、趣味、希望の書き方

特技欄、趣味欄、本人希望欄にどんなことを書けばよいのかを見てきましたが、具体的にどんな文章を記入をすれば良いのでしょうか。それぞれの例文を見ていきましょう。

「趣味・特技」+「ひとこと」の2部構成

まずは「趣味・特技」を一言で書き、その後に()をつけたり、段落を変えたりしてから「ひとこと」を添えるのがいいでしょう。いつから始めたか、どのような内容かなど具体的に記載することでコンパクトのあるわかりやすい記載になります。

【例文】
海外旅行
事前に綿密な計画を立てて、ひとりで海外へ旅行に行きます。英語でコミュニケーションをとり、現地の人との交流を楽しみます。

料理
旬の食材を使った料理を考案し、家族に振る舞うのが好きです。

面接を盛り上げるような話題を目指す

趣味や特技は、あなたの人柄や自己アピールをできるポイントだとお伝えしました。ここであなたに対する興味を高めるためには、どうすればよいのでしょうか?そのためには、面接官が気になる情報を盛りこむことが重要です。具体的にどのような内容が望ましいのか、詳しく見てみましょう。

珍しさ

珍しいスポーツをしていたり珍しい資格を持っていたりすると、興味を惹かれるものです。掘り下げられた時に端的に説明できるようにしておきましょう。またなぜそのスポーツや資格を取得しようと思ったのかなどは、あなたの人柄が伝わる部分なので事前に考えを整理しておきましょう。

好成績を収めた経験

「日本●位」「全国大会●位」などの高い成績を収めた実績は、自己アピールにつながるでしょう。その結果に至るまでの自分の取り組みなどを具体的、かつ分かりやすく伝えられると、あなたに対する好感度は高まるでしょう。

ギャップ

経歴や見た目とギャップのある趣味や特技があると、面接官の印象に残りやすいです。例えば、「エンジニア志望だけどトライアスロンが趣味」「文系だけどプログラミングが得意」などのような意外性のある趣味や特技がある場合は、注目されやすく印象に残りやすい傾向にあります。プログラミングなどの場合は技術レベルも伝えられるよう、具体的にどんなことをやっているかも分かりやすく伝えられるとより良いでしょう。

いずれの場合も、自分の話したいことをただ話すだけでは相手に好印象を与えることはできません。相手の反応を見ながら、興味をもった部分について端的に伝えられるようにしておきます。その受け答えでもあなたの印象は変わってくるので、気を抜かずに答えましょう。

もしこれらに該当する趣味や特技がない場合でも、嘘の情報を書くのはNGです。後から紹介しますが、これらのような目をひく要素がなかったとしても、面接官に好印象を与えることは可能です。今のあなたをアピールできる情報をきちんと提供するようにしましょう。

こんな「趣味・特技」はNG!

いくら好きなこととはいえ、履歴書の「趣味・特技」欄は自己PRをするためのスペースです。採用担当者に理解されにくい趣味や特技は記入しない方が無難です。

例えば「パチンコ」「競馬」といったギャンブル系の趣味はマイナスのイメージを持たれかねません。応募する企業が関連会社である場合を除き、書かない方が良いでしょう。

さらに犯罪を連想させる「ハッキング」や宗教・政治に関すること、ゲームやアニメ、アイドルなどマニアックなものも履歴書に記入するには適しているとはいえません。

採用担当者がその「趣味・特技」を見てどう思うのかを考えて記入するように心がけましょう。

「特になし」はあり?なし?

せっかく自分をアピールするための記入欄があるのに「特になし」と書いてしまうのはもったいないです。空白が多い履歴書は
「意欲のない人」「志望度が低い人」と判断されてしまう可能性があるため、できるだけ記入して提出しましょう。

「本人希望欄」は誤解が生まれないように

履歴書は、企業へのファーストコンタクト。ここで誤解が生まれてしまったら、次の選考に進むことはできません。自分本位のことばかり書いてもいけませんし、絶対にゆずれない条件を隠すようなことがあってもいけません。

誤解が生まれないような表現をするように心がけましょう。

履歴書の趣味や特技、本人希望欄は企業ごとに変えても良い

志望動機を企業によって考えるのと同じように、人柄や自己アピールにつながる趣味や特技も企業によって変える方があなたの魅力が伝わりやすくなります。なぜなら、業界や職種によっても求める人物像は違いますし、企業によっては社風や風土にあっているかを重要視して見極められていることもあるからです。

例えば営業職の場合は、積極性やコミュニケーション力をアピールすることが効果的なので、キャンプや山登りなどのアウトドア系の趣味や社会人チームに所属している場合などはスポーツなども自己アピールにつながる可能性が高いです。

また社風や理念を軸に内容を変えてみるのもおすすめです。趣味や特技は、あなたの人柄を見極めるために質問されることが多いので、会社の雰囲気に合っているかどうかを判断するために話を掘り下げられることもあります。積極性や活発さが重視される場合はアウトドア系を、伝統や落ち着きのある社風の場合はインドア系の趣味を持ち合わせている方が会社に合っていると判断されやすいようです。

求める人物像や社風、理念などを理解することは、就職活動においてとても重要なことです。趣味や特技以外の部分を考える際にも必要な要素になるので、しっかり時間をかけて取り組んでおきましょう。

履歴書への書き込み方にもメリハリを!

どんなに魅力的な趣味や特技があったとしても、履歴書への書き方を誤ってしまうと面接官には伝わりません。履歴書に書く際には、短すぎても長すぎてもダメです。大切なのは、書類を見た面接官にあなたの人柄が伝わることです。

例えば、趣味に野球と書いたとします。野球を見るのが好きなのか、するのが好きなのかこれだけでは伝わりません。もちろん、これまでの実績やそこから何を得たのかも伝わりませんよね。では、「小学校1年生から約15年続けている野球が趣味で、これからも続けていきたいと思っています」というような文章だとどうでしょうか?この場合、文章の長さに対して内容が薄いので印象はあまり良くありません。相手の立場に立って言葉を選び、好印象を持ってもらえる書き方のところでも説明したように2部構成でまとめることをおすすめします。

また履歴書に書いた趣味や特技を通して、あなたが何をアピールしたいのかを明確にしておく必要があります。企業との共通点を感じてもらいたいのか、自己アピールにつながる要素として考えているのか、担当者の興味を引くためなのか、など人によって活用の仕方には多少バラつきがあるかもしれません。それぞれの目的に合わせて、どの趣味や特技を選ぶのか、それをどう説明するのかは変わってくるので、担当者目線に立って読み返してブラッシュアップしていきましょう。

履歴書の趣味、特技欄は自分の緊張を解くきっかけにもなる

採用面接は誰でも緊張しますよね。そんな場であっても、趣味や特技の話であればリラックスして自分らしく話すことができるのではないでしょうか。緊張でうまく話せない場合でも、「趣味・特技」の話をつかって冷静さを取り戻せるはずです。

また、採用担当者は履歴書の「趣味・特技」欄を使って、あなたの人柄を引き出そうとしています。好きなものの話をしている姿からは、その人の人柄がよくわかりますよね。「その人がどういう人なのか」「いっしょに働きたい人なのか」といったことを評価し、学歴や経歴でははかれない部分を、こういった質問を通して見ているのです。「趣味・特技」を語ることで、上手に自己アピールにつなげていきましょう。

まとめ

一見すると就職活動には関係なさそうな「趣味・特技」欄ですが、だからこそ自分をアピールするために活用できる項目なのです。好きなこと、得意なことを通して企業でどのような活躍ができるのか、一緒に働くとどんなメリットがあるのかを伝えていきましょう。