既卒で就活するのってやっぱり大変?条件も悪い?もう正社員にはなれない?

既卒で就活するのってやっぱり大変?条件も悪い?もう正社員にはなれない?のイメージ

激しいアップダウンを続ける日本経済の中で、大学・専門学校を卒業してすぐに就職はしないという選択をした方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。学業を終えてそのまま就業を開始する人を「新卒」、すでに学業を修了してしばらく経過している人を「既卒」と呼びますが、その2つにはどのような違いがあるのでしょうか。この記事ではそんな「既卒」について解説します。

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この記事のもくじ

そもそもの既卒の定義。就活は新卒と同じ?

9月スタートの学部の増加や、海外大学を卒業する日本人学生も増えたため一1つのパターンばかりではありませんが、日本では3月末に学業を修了し、学生時代に内定をもらっていた企業に4月から入社する流れが一般的とされています。

学業を修了したタイミングで入社する人を「新卒」、修了してからしばらく入社を見送る、もしくは正社員としての勤務をしない人を「既卒」と呼びます。ただし、航空会社の採用基準での「既卒」は、すでに他社での就業経験を持つ人も対象として含むので、定義については採用要項をよく確認しましょう。

経団連の発表でも揺れ動く新卒の採用内定時期ですが、2018年10月現在は基本的に大学3年生の3月に採用活動が開始され、大学4年生の7~8月までには内定先が決まっている状態が好ましいとされています。
一方、既卒に関しては「この時期に採用活動がスタートする」という明確なタイミングはなく、各企業が人員不足や事業拡大のために採用をしたいときに募集されるのが一般的です。新卒の採用と同時期に開始ししている企業もありますが、いつのタイミングで募集開始するかわからないので常に注意しておく必要があるとも言えます。

既卒の正社員への就職率は、たった40%強…

学業を修了してすぐに入社する新卒の内定率が約83%であるのに対し、既卒の内定率は44%程度と大幅に落ち込みます。

参考サイト:「2017年度マイナビ既卒者の就職活動に関する調査」 (2017.10.31) | ニュースリリース | マイナビ

つまり、既卒で就職活動を行っている人のうちの約半数が正社員として就職できない状態だということです。

ただ、既卒が必ず正社員になれないわけではない


数値としてみた時に、確かに新卒に比べ既卒の人の内定率は低いですが、これまで就業経験や職歴がない人でも約半数は正社員として就職が叶っている、という見方もあります。つまり、既卒だからといって就職が難しいのではなく、その条件下でもきちんと正社員になる準備をして適性を持った人であれば正社員として採用されているのです。既卒の人の内定率を下げてしまう要因にはどのようなものがあるのでしょうか。

【原因その1】圧倒的多数!就職活動に本気を出していない

残念なことに、学業を修了した後に本気で就職活動を続ける人が圧倒的に少ないというデータをマイナビが発表しています。

参考:2017年度 マイナビ既卒者の就職活動に関する調査 | 新卒採用の支援情報ならマイナビ 新卒採用サポネット

現役の学生だった頃には、相当数の企業にエントリーし、企業説明会・セミナーに出席していた人も、既卒になってしまうとその半分程度の活動量に減少しています。これでは、現役の時に就職活動がうまくいかなかった以上に苦戦するのが目に見えています。

「自分にはもうあとがない!」というぐらいの気合を持って臨まなければ、既卒での就職活動は暗礁に乗り上げます。なんとなくアルバイトをしながら空いた時間に求人募集を眺める、といった具合ではなく、常に自分の行動のゴールは「正社員としての就職」にあることを忘れずにいることで回避できます。

【原因その2】自分のペースで就職活動しなくてはいけない

学生の頃には、周辺の友人も徐々に内定を獲得していき焦りも出てきます。テレビのニュースでも「大手企業が採用活動をはじめました!」といった報道があったり、何かと刺激があります。しかし、この就職活動の波がなくなってしまうと、すべての行動を新卒採用の時以上に自分で管理しなくてはならなくなります。
自分自身がこのパターンだな、と感じる方は今すぐにでも今後の行動スケジュールを立ててみてはいかがでしょうか。のんべんだらりと日々過ごしている中で、キャリアの第一歩が転がっていることはそうそうありません。まず今何をしなくてはいけないのかが明確になれば、案外正社員での雇用はすぐそこかもしれません。

【原因その3】タイムリミットがない

また、一度既卒になってしまうと「この時期までに内定を持っていないと、かなり危ない…」といったデッドラインがなくなります。厳密にいうと、自分で設定しない限り就職活動の期限は無期限となります。つまり自分自身の強い意志で行動しない限り、一生就職活動のめどがつかない状態になるということです。
このパターンに陥っていると感じた方は、すぐにでも行動スケジュールを立てて、「○月までに△社エントリーする」「○月までに△社面接する」と目標を立ててみましょう。より現実的に今何をすべきかが見えてくるはずです。

「なぜ新卒で就職しなかったの?」を既卒が乗り越える方法

既卒で就職活動をする中で、避けて通れない質問が「なぜ新卒で就職しなかったの?」です。痛いところを突かれちゃったな…と感じる方もいらっしゃれば、よくぞ聞いてくれました!と思う方もいらっしゃる質問ではないでしょうか。

もし、ご自分は前者である場合、きちんとした大義名分を自分で説明し、相手に納得してもらえるようにしましょう。ここでは、NGな答え方の例と、正しい伝え方を紹介します。

NG例:「全然内定が出なくて、就活に疲れました」

正直なところ、このような理由で既卒となった方は多いでしょう。しかし、そのように答えてしまっては堪え性のない、わがままな大人に見えてしまいます。そのようなときは、「希望していた企業からの内定が出ず、熟考した結果既卒でチャレンジしようという結論になりました。」と伝えましょう。あくまで、ポジティブに検討した結果として既卒になったと伝えることが大切です。

NG例:「働きたくなかったので、そのまま卒業しました」

とても自由な発想と行動ですが、これもまたいい年齢の大人の答えとしては絶対にNGです。このような答えしか見つからない場合には、今一度「働く」ということについて考え直しましょう。現在はしっかりと就業意欲がある、という場合には「自分が何をして社会に貢献できるかわからず、就職活動に集中できていませんでした。一度卒業してみて、就業することの意義を強く感じたのでこの度就職活動をしております。」と前向きに伝えましょう。嘘っぱちの理由で面接をしても、さまざまな採用担当者と話をしているうちにあなたの人間性は透けて見えますので、下手な嘘をつくよりも常識的に正直な答え方をしたほうが良い印象にもなるでしょう。

まとめ

既卒は企業から疎ましがられているから内定が出にくいんだ…なんて後ろ向きな考え方をされていた方にも、一筋の力が見えてきたのではないでしょうか。現在は第二新卒をはじめ、さまざまなバックグラウンドを持った若手の人材を必要としている企業がたくさんあります。まず、正社員としての雇用を目指すのであれば、「なぜ既卒となったか」という部分に焦点を当てて考え、就職活動の際には前向きな答え方ができるように準備した上で、「新卒とは違った良さ」をアピールしてくださいね!