離職率が高いか低いか判断する方法。危険かどうかを判断する正しいやり方

離職率が高いか低いか判断する方法。危険かどうかを判断する正しいやり方のイメージ

転職活動をしている人にとって、収入ややりがいと同じくらい気になるのが「離職率」なのではないでしょうか。せっかく転職活動を実らせても、劣悪な労働環境や収入が原因ですぐに辞めたくなるような企業に入社してしまっては大損です。今回は、そんな離職率に焦点を当てて、どのようなポイントで離職率の高い企業かそうでないかを判断するべきか指南します。

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この記事のもくじ

【レベル別】離職率の高さはココでわかる!

現在お勤めの企業がいわゆるブラック企業であったり、社内の雰囲気がとても悪いことが原因で転職活動をしている場合、絶対に同じ轍を踏みたくないのが本音ですよね。労働環境や社内の風通しが著しく悪いような企業で疲弊した方こそ、しっかりと離職率の高い企業は避けましょう。離職率の高い企業かどうかを判断するときに役立つポイントは以下のとおりです。

要注意レベル1:頻繁に求人情報が出ている

中長期的に見ないと判断しにくいポイントではありますが、常に求人情報が出ている印象のある企業は要注意です。求人をしている理由が「事業チーム拡大のため」や「新店舗オープンのため」といった誰にでも納得のいく理由であれば問題ないですが、常に求人をしなくてはいけない=退職者が出ていて人員が足りていないという状況が想像できるのでよく注意する必要があります。また、とくに悪質な求人の場合、上記のような納得感のある求人理由を伝えつつも退職者の穴埋めであるケースもあるので、他のポイントと合わせてよく判断する必要があります。

要注意レベル2:求人情報の写真がほとんど・すべてフリー素材の画像である

求人情報というのは、いわば「企業の理念や事業内容を理解してもらい、ともに切磋琢磨するチームメンバーを募集している行為」にもかかわらず、社内の雰囲気や実際の社員の画像、業務紹介ややりがいなどについて一切触れていないような求人情報は要注意です。通常の企業であれば、社内の雰囲気などはできるだけ事前にポジティブに伝えて良い印象を与えたいところですが、企業の実像を見せるのも困難な企業である危険性があるからです。(ただし、昨今は個人情報やトラブル防止のためにあえて社員の顔・氏名は出さない場合もあるので、このポイントだけで一概に判断しないようにしましょう。)

要注意レベル3:労働時間に関してルーズである

長時間労働やメンタルヘルスが社会的な問題となっているにもかかわらず「弊社は個々人のペースに合わせて残業などを行っています。」と謳うような企業の場合、残業の管理や長時間労働に対する意識が非常に低い危険性があります。最悪の場合、健康被害が出たとしてもそれは個人の管理責任能力として扱われるような事態が訪れるかもしれません。残業や長時間労働は、社員の働き方や健康状態に直結する内容です。そのようなことに無頓着な企業の場合、社員をただの駒として考えているケースがありますので注意しましょう。

要注意レベル4:会社の理想や理念が不明確・非現実的・空虚である

企業の求人情報を見たとき、現代人のほとんどが企業ホームページなどを通じて企業のあり方、事業の内容などを確認するのではないかと思います。企業について知る術である公式ウェブサイトや会社説明パンフレット、人事部の説明の中で企業の持つ理念や理想が不明確であると感じたときには注意したほうが良いでしょう。企業である以上、目指す姿を持ち、その姿に向けて社員一丸となり努力するのが一般的ですが、そもそもそのスローガンとなる理念が存在しないのであれば社員たちのやる気や経営陣が社員に対して期待していることも不明確です。
同時に、理念・理想が非現実的すぎる、もしくは空虚すぎる場合にも注意しましょう。経営陣がしっかりと企業の方向性を考えた上で決めた理念や理想であると感じられないような場合、経営陣はそもそもその理念・理想を実現しようとは考えていないでしょう。

離職率が高いか低いか。ボーダーラインはどこに?

離職率の高い企業であるかどうかを見極めるポイントはわかっても、一概にひとつの点だけで判断してしまうのは早計です。たまたま離職率の高い企業に多い共通点がひとつあったからといって劣悪な労働環境であると断言できるわけではないからです。それでは、離職率が高いか低いかを知る上でボーダーラインとなるのはどこなのでしょうか。
昨今新卒で入社した若手社員の離職率が30%(入社して3年以内に3割が離職する)と言われており社会問題のひとつとされています。誰しもが前向きな転職やキャリアチェンジをしていればよいのですが、実態としてはそのようではないのです。
離職率の数値を見たときに、一般的にブラック企業かどうかの基準と言われる離職率30%を超えるような企業はまず劣悪な労働環境にあるブラック企業である可能性があると懸念して良いでしょう。

一般的に離職率が高いと言われる業界、職種トップ3

離職率が高いと業界・職種をご存知でしょうか。必ずしもその業界・職種だからといって労働環境が劣悪であるとはいい切れませんが、現状離職率が高いという数値が出ているのは以下のような業界・職種です。

堂々の一位:宿泊業・飲食サービス業

宿泊業・飲食サービス業に関しては驚きの53%という高い数値を叩き出しています。平均収入が2014年で168万円とされており、勤務時間も不規則、精神的にもなかなか休まらない環境からか、離職者は圧倒的に多いのが特徴です。

僅差の二位:生活関連サービス業・娯楽業

生活関連サービス業・娯楽業も宿泊業・飲食サービス業と僅差レベルの48%という高い離職率の数値が出ています。離職率が高い原因としては宿泊業・飲食サービス業とあまり変わらず、健康的にも収入的にもあまり満足できる労働環境ではないようです。

二位と同順三位:教育・学習支援業

教育・学習支援業と聞くととてもやりがいの大きい仕事内容のように思えますが、トップ3とも言える離職率48%という数値が出ています。このジャンルでは公立・私立問わず学校の教師、通信教育や学習塾などを意味しますが、どれも薄給でありまた少子化のあおりなどを受けストレスの多い勤務環境のようです。

離職率がわからない…。だいたいの数値を判断する方法

ここまではあくまで離職率がわかる場合を例にあげてご説明してきました。ここからは、もし離職率がわからない場合も踏まえての解説をします。

  • 面接で人事部に平均勤続年数を聞いてみる
  • 面接で人事部に何年目で何ができるのか、実際の社員を例に挙げて教えてもらう

面接で人事部に離職率のことをダイレクトに聞ける雰囲気であれば、上記のような質問を通じてそれとなく聞いてみましょう。注意すべき点は、決してネガティブな質問で聞かないことです。「離職率はどのくらいですか?」「一番短いとどれくらいの期間で退職者が出ていますか?」というネガティブな質問はあなた自身の印象にもマイナスに影響しますし、第一企業に対して失礼な態度です。

離職率が高いと、社風はこんな雰囲気に…

次に離職率が高い企業の雰囲気について紹介します。あまり良い雰囲気が漂っているとは思えませんが、具体的にはこのような特徴があります。

  • 人間関係が悪い:常にトラブルが発生するため
  • 人間関係が希薄:関係が構築されることなく解消されるため
  • 社員が全体的に疲弊している

離職率が高いと、どうしても良い人間関係が築きにくいので、社内の雰囲気は暗く、社員は皆忙殺されているという特徴があるようです。

まとめ

現在勤務している企業を出て次の企業に移りたいとお考えの方の中には、現在の企業がいわゆるブラック企業であることが所以している方も少なくないでしょう。そのような場合、決して同じ轍を踏むような事のないように、事前に離職率などを調査してから判断するようにしましょう。